あなたは投資先を選択するときに、何を基準としていますか?「売上」「配当」「成長性」…様々な指標があることでしょう。しかし、多くの投資家はあることを見落としています。それは、経営者です。多くの投資家は自分が所有するビジネスの最高責任者(CEO)は誰か、どんな人なのかについて意識を向けていません。自分が所有しているビジネスのCEOの名前も知らない人がほとんどです。彼らはCEOのことを、会社において交換可能な「電球」のような存在だと捉えているのです。ビジネスの戦略を立て資本配分を決定している人物を代替可能と捉えるなんて、全く理解できません。私はこれまでの人生で、たった一人の優秀なCEOが与える影響力について何度も目の当たりにしてきました。今回は、そんな優れたCEOの話をしたいと思います。配車サービス業界を変えたCEO2017年、私はウーバー・テクノロジーズ (NYSE: UBER) に興味を持ちました。そのきっかけは、ダラ・コスロシャヒ氏が最高経営責任者(CEO)に就任したことであります。出所:同社HP同氏の就任前から、同社はすでに世界有数の配車サービスでした。 しかし、その事業は制御不能にまで陥っていました。 当時、世間では反ウーバー運動として 「#DeleteUber 」というデモが発生。 それにより、たった数日の間に20万のアカウントが削除されたばかりでした。出所:Business Insiderまた、同社のドライバーの報酬が男女によって差があることも明るみになりました。出所:Forbes相次ぐ訴訟の結果、前CEOが辞任し同氏は新CEOに就任することとなったのです。優れたCEOはビジネスに再現性をもたらす 彼は同社に入社以前、旅行通販会社であるエクスペディア社のCEOを務めていました。その経営の手腕は見事としか言いようがありません。エクスペディア社の予約数は4倍以上になり、利益も2倍以上に増加しています。 そして、株価は500%以上上昇し、S&P500の5倍近い上昇率を記録したほどです。出所:TradingViewを基にFinancialダイレクト作成彼の活躍はエクスペディア社だけにとどまりせん。偉大なCEOは一度きりならず、何度も成功を再現することができるのです。2017年8月、CEOに就任するや否や企業文化を変革しオペレーションを最適化を実行。競合であるリフト(NASDAQ:LYFT)とは異なり、同社の事業は配達だけではありません。レストランのテイクアウトを配達する「ウーバーイーツ」はあなたも知っていますよね。出所:同社HPウーバーイーツは、ドライバーに”2つの稼ぎ方"を提供しています。配車サービスのビジネスが低調の時はウーバーイーツで配達に回ることができます。その逆も然り。この2つの稼ぎ方はドライバーに安心感を持たせ、新規のパートナーを引きつける大きな要因となっています。新規の優良なドライバーの増加は顧客価値の底上げにつながり、2020年初頭に62%だった市場シェアを74%に高めることに成功。一方、リフトのシェアは38%から26%に低下しています。株価の成長率を見てもらえればその違いが明らかです。ほぼ同時期に上場し、同じビジネスをしてきたのに対し、2社間には100%近い成長率の隔たりが浮かび上がっている。出所:TradingViewを基にFinancialダイレクト作成2社の最大の違い…それは「経営者」です。同氏はこの6年間、ウーバーを最前線で導いてきました。一度は「デビット・K」という偽名を用いて覆面ドライバーとして働いたこともあるほど。現場を知り、課題を解決していきます。同氏のような偉大なCEOは、好不況を問わず、企業を成功に導くことができるでしょう。あるいは、CEO一人の決断が数十億ドル規模のアイデアに発展し、世界に革命をもたらす可能性もあるのです。さて、あなたは投資先を決める際、何を基準にしますか?〜編集部〜とはいっても、投資先を決める判断はそう簡単に身についているものではないかも知れません。なので、そんな個人投資家のために、ミズラヒさんが、優良な企業を選ぶコツ・具体的な情報を1冊の本にまとめてくれています。