プライベートジェットや専属の運転手、大勢の付き添い…
これが、多くの巨大企業のCEO (最高経営責任者) が
移動する際のスタイルです。
しかし、このCEOは全く異なるスタイルを貫いていました。
同氏が乗っていたのは、古びたフォードのピックアップトラック*です。
それも、手動の4速ギアで走る車でした。
*アメリカの自動車メーカー「フォード」の荷台付きの小型トラック
同氏が乗るそのトラックは、高級車でも最新技術を搭載したものでもありません。
質素で実用的なものでした。
さらに、そのトラックには長年の使用による傷がいくつかついていました。
そして、同氏が移動する際の「付き添い」は、
愛犬のロイだけだったのです。
この人物とは、ウォルマートの創業者であるサム・ウォルトン氏です。

©︎Janice Waltzer(2020)/CC-BY-2.0
同氏は1992年に亡くなりましたが、
その時点で同氏の資産は約250億ドルに達していました。
それでも、亡くなる直前までお気に入りの
古びたトラックに乗り続けていたのです。
このような質素で倹約を大切にする生き方は、
大きな財を築いた後も変わりませんでした。
同氏はこのような言葉を残しています。
犬を運ぶのにロールスロイス*を使うべきかい?
*イギリスの高級車ブランド
過剰な贅沢を避け、実用性や効率を優先する
それが成功への近道です。
ウォルマートは、細かいコストを徹底的に管理することで、
世界最大の小売業者へと成長しました。
その文化は、ウォルトン氏の考え方から生まれたものです。
実際、同社の本社は、アーカンソー州ベントンビルにある
質素なオフィスに構えられていました。

また、このような厳格なコスト管理が行われていました。
✔︎社員の海外出張ではファーストクラスを禁止し、エコノミークラスを利用。
宿泊先も格安ホテルを指定。
✔︎社員が出張先のホテルから、ペンやノートを持ち帰ることを推奨。
✔︎ニューヨークでの仕入れの際には、徒歩や地下鉄を利用し、タクシーは禁止。
こうした倹約質素のスタイルは、
ウォルマート創業から60年以上経った今も、
同社の文化として受け継がれています。
私が企業に投資する際は、こうした精神を持つCEOを探します。
株主のお金を自分も財産のように大切に扱うCEOです。
最終的には、あらゆるコストが利益に直結します。
2022年、ウォルマートの売上高は5,700億ドルに達し、
純利益は120億ドルを記録しました。
もし、1970年の株式公開時に1万ドルでも投資していた場合、
その価値は現在1億8,000万ドルを超えていたでしょう。
かのアマゾン創業者のアマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏も、
ウォルトン氏の自伝『Sam Walton: Made in America』を常に手元に置き、
倹約質素のスタイルを徹底していたと言われています。
私が企業に投資する際、CEOについて徹底的に調査します。
しかし、多くの投資家は数千ドルものお金を投資しながら、
その企業を運営するCEOについて知りません。
私は、ウォルトン氏のように株主をパートナーと見なし、
細かいコスト管理を徹底し、顧客満足を最優先に考えるCEOとだけ
パートナーになりたいと考えています。
あなたも投資をする際は、CEOにも注目するようにするといいでしょう。

〜編集部〜
「投資で成功したいなら、企業のCEOに注目しろ」
とミズラヒさんは常に語ります。
では、優れたCEOを、
どのように探したら良いのでしょうか?
その答えを1冊にまとめてくれました。