ワシントンでは、税制政策が投資家に
大きな影響を与えることは、ほとんどありません。
ですが、今回は違います。
7月3日に可決されたトランプ大統領の
「One Big Beautiful Bill」税制改革法案が、
すでに米国の大企業の財務状況を塗り替えつつあります。

出所:the interpreter
そして株主にとって、そのインパクトは驚くほど大きなものになっています。
資金の流れを見れば一目瞭然です…
AT&T(電話会社)は多額の負債を抱えていますが、
今年だけで最大20億ドルもの税金を節約できる見込みです。
しかもこれは、恩恵が本格的に出る前の段階での数字にすぎません。
2026年までには、税制上の節約効果によって
フリーキャッシュフローが180億ドルに達すると見込まれています。
これはつまり、配当や自社株買い、
あるいは成長投資に回せる新たな資金が何十億ドルも積み上がるということです。
しかし、これはほんの序章にすぎません。
最大の恩恵を受けるのは
米国のビッグテックたちです。
巨大な競争優位性を持ち、堅固なバランスシートを誇り、
優れた経営をしている企業たち。
まさに私たちが注目するタイプの企業です。
Zion Research Groupの試算によれば、
S&P500企業369社の合計で、
現金ベースの税制優遇額は1480億ドルに達するとのこと。
その中でもアルファベットとマイクロソフトは中心的存在です。
アマゾンとメタを加えた4社だけで、
その総額の38%を占めています。
つまり、560億ドル近いキャッシュの節約が見込まれているのです。
その多くは再投資や株主還元に振り分けられる可能性が高いでしょう。
今回の恩恵は、売上がまだ立っていない
バイオベンチャーや不確実なスタートアップのためのものではありません。
世界をリードするトップ企業が、さらに資金面での強さを増したのです
主な節税効果は次の3つから生じています。
・100%ボーナス償却の復活:設備投資を全額、即時に経費化できる
・研究開発費の即時償却:過去分も含めた加速償却と、新規投資の一括経費化
・利子控除制限の緩和
つまり、政府が資金力あるイノベーターに、
成長を後押しする新たな成長資金を提供したのです。
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アルファベットは広告事業で
毎年数百億ドル規模のキャッシュを生み出しつつ、
クラウドやAIの成長を加速させています。
マイクロソフトもAIをプロダクト群に組み込み、
Azureを二桁成長で伸ばしています。
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彼らは流れに乗るだけでなく、
自らトレンドをつくり出す存在です。
そして今、その活動にさらに
多額の資金が上乗せされたのです。
一部の税制メリットは前倒しで効いてきますが、
他の効果は今後数年間にわたって現れます。
つまり、数年にわたりフリーキャッシュフローの増加、
資本還元プログラムの拡大、研究開発投資の加速を期待できるということです。
長期投資家にとって、これ以上望ましい状況はありません。
ウォール街はまだ細かい脚注を精査している段階かもしれません。
ですが、すでに答えは明らかです。
米国の最強企業は大きな追い風を受けました。
そして市場はまだその全貌を織り込んでいないのです。
見出しは関税や政治、金利の話で賑わっています。
しかし、その裏で本当の動きは進んでいます。
フリーキャッシュフローは増え、
バランスシートは強固になり、資本投資は拡大。
米国のトップ企業がその先頭に立っています。
私たちにとって、これは驚くことではありません。
世界的な企業に、さらなる資金を託せば…
偉大な成果が生まれるのは当然だからです。
だからこそ、私たちはアルファベットと
マイクロソフトを保有し続けています。
そして、米国経済の未来に強気でいるのです。

〜編集部〜
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